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ダブルオーダー
     
 
 
ダブルオーダー(両張り:両建て:クロスオーダー)
オーダー手法としてダブルオーダー(両張り:両建て:クロスオーダー)を説明していきます。
うまみが少ないと言われる両張りですが、相場によっては非常に効果的なケースもあります。
ケースごとの使い分けを詳しく説明します。
 
ダブルオーダー(両張り:両建て:クロスオーダー)とは何か?
ダブルオーダーは一般的には両張りや両建てと言われる手法ですが、ここでは若干一般的な定義より広範囲で使いますので、ダブルオーダーとい名称で呼びます。
ダブルオーダーは「売り」と「買い」のポジションを同時または時間差で持つ注文手法を指します。

一般的な両張りや両建ても意味はほぼ同じですが、注文の時間差によって目的や狙い目が変わるので全くの同義にはならないとは思います。

ダブルオーダーはいつ、どのようにポジションを持つかでいくつかのケース分けが出来ます。
また、目的も変わってきますので、ケースごとの理解が必要になってきます。


 
ダブルオーダーのメリット
ダブルオーダーは、うまくやると売りも買いも同時に利益の出る非常に友好的な手段です。
ダブルオーダーを持つメリットは下記になります。

・レンジ相場などの方向の決まらない相場でもどちら方向にも利益を出すことが出来る可能性がある。
・トレンドがある時には一時的な反転も狙うことが出来る。
・一時的に大きな損が出ている時に損の拡大を食い止める事ができる。
・急激な動きがある時に安全に利益を狙いやすい。
・有効証拠金の上下が少ない(ほぼ無い)ので大きめのロットでのチャレンジが出来る。

などがあります。
ただし、やり方を間違うと痛い目にあうのでトレーニングも必要になりますし、初心者には少し難しい手法になります。
 
ダブルオーダーのデメリット
ダブルオーダーは、非常に有効な手段ではありますが、当然デメリットも存在します。
それを理解した上でチャレンジする必要があります。
ダブルオーダーのデメリットは下記になります。

・手数料やスプレッドを注文ごとに払う必要がある。
・片方のポジションを決済した後に、もう残りポジションに一方的なリスクが残る。
・決済どころを間違うと両方のポジションが損になることがある。

などがあります。
これらを理解した上で導入する必要があります。
 
同時ダブルオーダー(両建てオーダー:ボスオーダー)
一番一般的な、両建て(ボスオーダー)といわるダブルオーダーを説明します。

同時ダブルオーダーでは同時にロングとショートを同じポジションサイズで持ちます。

上記のようにレンジ相場の中間地点を狙って、ロングとショートのポジションを持ちます。
上がりきってから下がってきた所で、ロングを決済。
下がりきってから上がってきた所で、ショートを決済。
上手に決済できれば値動き幅の大半を取ることが出来ます。
ただし、片方を決済後に残りのオーダーが逆方向に行く場合もあります。


このような状態になってしまうと、ロングは利益になったものの、ショートは大きな損にしかなりません。
こうなってしまうと、一方的に残ったポジションにのみリスクが残ります。


回避策として、二つ目の決済は欲張らずに早めに手仕舞いする方法です。
差額がプラスになるのであれば十分効果は残ります。
利益になる前でも相場が反対へ動き出したら手仕舞いするほうが良いケースがあります。
一つ目のオーダーを決済後にマイナス決済ありでトレイリングストップを出しておくのも手です。


回避策として、もう一度ロングが伸びた所で、スクラッチオーダーを出す方法です。
先ほどの決済ラインを超えてしまった場合は決済したオーダーを持ち直します。
これでショートを早めに手仕舞いできれば、利益を残すことが出来ます。
ただし、ここから逆に行くケースもあるので、その場しのぎになるケースやいつまでたっても利益で終われずにリレーのようにオーダーが続いてしまうケースもあります。
あまりリレーを続けずに、損が出ても、どこかで終了させて仕切りなおした方が良いケースもあります。

こうならないためにも、どこからダブルオーダーを出すか事前に検討が必要です。

上記のようなハイローバンドの長期の最高値と最安値の中間地点(3分割の真ん中)地点付近でレンジ相場になった所が安全なゾーンだとは言えます。
最高値や最安値付近は大きな反発が多く、片方が大きな損になることが多くなります。
相場に絶対はないですが、なるべく確率が高い所から狙うのが重要になると思います。
 
時間差ダブルオーダー(つなぎオーダー:リバースオーダー)
時間差でダブルオーダーをする方法もあります。
あまりなじみはない呼び方ですが、リバースオーダーやつなぎオーダーなどと言われる事もあります。


上記のように一旦大きな含み益を出している時に、逆方向への動きへ逆のポジションを持つ方法です。
この方法であれば、それまでに出た利益は確定して、安全に動向を見守る事が出来ます。
逆方向へ動いたものの、戻し始めたら、後から取ったポジションは決済してしまいます。
最初のポジションもある程度安定した所や伸びが止まった所で決済してしまいます。
はまれば、非常に効果的なダブルオーダーになります。
 
時間差ダブルオーダー(しのぎオーダー:スクラッチオーダー)
時間差でダブルオーダーをする方法として、しのぎオーダーやスクラッチオーダーと呼ばれる方法もあります。
リバースオーダーの逆で、持ったポジションが逆に行ってしまった時に、損を拡大させないために用います。


ショートが逆に行ってしまい、これ以上損を拡大させないためにロングを時間差でオーダーします。
ロングが伸びきった所で一旦決済し、ショートの損が最小になるまで我慢します。
落ちてこない場合は、再度ロングをもってしのぎながら、繰り返してロングの決済だけを積み重ねます。


上記のように何度かロングを積み上げて、ショートの損が消えた所で、ショートも手仕舞いして、±0で終わる方が安全とも言えます。
ロングが損方向に動いたら早めに損切りが必要になり、ショートの損を減らすのを待つ形になります。
うまくやれば、出てしまった損(スクラッチ)を消すことは出来ますが、損ばかりが膨らむ可能性のある危険な手法ですので、かなり慣れた上級者向けの手法になります。
 
短期ダブルオーダー(ギャンブルオーダー)

少し変わった使い方ですが、ダブルオーダーの応用として、雇用統計などの急変動をトレイリングストップで狙うのも効果があります。
事前にロングとショートのポジションを持っておきます。
どちらにもトレイリングストップを仕掛けておきます。
注意点は下記になります。
・どちらもマイナス決済があるように、初期のS/Lを10~20Pips程度で設定しておく
・トレイリングストップの発動幅自体を50~100Pips程度で大きめで設定しておく
これで損方向に動いたポジションは早々にクローズされて、利益になる方は大きく取れるケースがあります。
ただし、トレイリングストップを仕掛けると、上下に大きく動いている最中に決済されるケースがほとんどです。
自動で取れる反面、大きな利益を取りそこなうケースはありますが、大きな損も出ずに追えるというローリスクハイリターンになります。

これらはなかなか手動では追いきれないケースがありますので、自動化したトレイリングストップで対応したほうが良いと思います。

リスクとしては初期に上下ブレが大きく、どちらも損でS/Lに刺さってしまうケースです。
一気に伸びるケースではハマリますが、初期がぶれる場合は取りそこなうケースがありますので注意が必要です。
 
ダブルオーダーの有効利用
ダブルオーダーは、有効な手法である反面リスクもある手法です。
通常では、トレンドがあるときは素直にトレンドに順張りで乗り、トレンドの終わりでは逆張りをするというのが良いと思います。

それ以外のタイミングでレンジ相場に入った所で狙うのが良いと思います。

トレンドフォローでもオシレーターでも追いにくい相場の中間地点でレンジに入った所が最適だと思います。
場合によっては、中間地点は一気に通り過ぎるケースもあるので、中間ゾーンでもたついた時のみ狙ってみてよいと思います。
レンジ相場に入れば、かなり有効な手段になると思います。
 
動画解説

 
 
     
     
 
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